反動形成(Reaction Formation)とは

反動形成は、精神分析の概念である防衛機制の一つで、無意識の中に抑圧されている強い感情や衝動が、意識できる側面で正反対の傾向となって行動などにあらわれることを指します。

以下に、反動形成の詳細と具体例を説明します。

目次

反動形成の定義とメカニズム

反動形成は、個人が受け入れがたい感情や衝動を抑圧するために、その感情や衝動とは正反対の行動や態度を取ることです。

例えば、強い憎しみを抱く相手に対して、好意的に愛想よく振る舞うことが挙げられます。

これは、無意識の中で抑圧された感情が意識に上がるのを防ぐためのメカニズムです。

しな

ここからはスピリチュアルのお話になりますのでご興味ない方はスルーしてください。
今世、カルマ解消を目的に降りてきた魂の方は、あるタイミングでカルマのあるお相手と出会ったりすることがあります。
異性・同性問わず、最初は好意を抱いて近寄ってきたお相手が、実は過去世で因縁があるお相手だったりすることも…。
この場合、カルマ解消をすると関係性が良好になったり、あるいは関係性自体が解消される場合があります。

反動形成の具体例

好きな相手にイジワルする :

  • 表に出せない強い好意の感情を抑圧するために、憎まれるような態度で接することがあります。これは、相手の気を引くための愛情表現のイジワルとは異なります。

子どもを憎む親が子供を溺愛する :

  • 子どもに対する憎しみの感情を罪悪感から抑圧し、さらに極端な愛情を示して抑圧を強化しようとする働きです。このような愛情は不自然さがあり、溺愛しているようでどこか雑だったり乱暴だったりします。

親孝行な子ども :

  • 献身的な親孝行も、子どものころに抱いた親への憎しみが反動形成されていることがあります。このような親孝行は長くは続かないことが多いです。

人が嫌がる仕事を喜んで引き受ける :

  • 認められたい、必要とされたいという想いから、本当は嫌な仕事が好きだと思い込むことがあります。

反動形成のメリットとデメリット

メリット

短期的には有効 :

  • 反動形成を使うことで、否定的感情に呑まれずに行動することができます。強いストレス状況での一種の「自己治療」として機能します。

回避を防ぐ :

  • ストレスや状況に圧倒されてその場を回避してしまうことを防ぎます。そのため、その場にとどまることができ、時に「脱感作」を並行して克服できる場合もあります。

不適応を防ぐ :

  • 不適切な感情をそのまま出して喧嘩になるなどの「不適応」を防ぎます。その結果、関係性の悪化から悪循環も防ぐことができます。

デメリット

疲弊する :

  • 反動形成は、ある種「無理をしている状態」のため、長く続くと疲弊してしまうことが多いです。長期に続くと、うつ病などのリスクが生じます。

自分が見えなくなる :

  • 慢性的に無意識に反動形成を取ると、「自分がどう感じたか」が次第に不明瞭になってきます。その結果、セルフケアがやりづらくなり、不調のリスクが高まります。

対人面で誤解を生む :

  • 相手はあくまでこちらの表出・表現に対して反応します。そのため、反動形成で本来の思いとは違う振る舞いをすると、本来自分が望まない対応が相手から返ってきます。

反動形成の対策

意識的に応急処置として :

  • 反動形成は、短期間であれば現実的な応急処置として有効性が高いです。あくまで短期間にとどめることで疲弊してしまうというデメリットを防ぎます。

体調面の対策を並行する :

  • 基本的には、この「反動形成」は心身に無理をかける方法になります。そのため、意識的にストレスや疲労の対策を取ることが大事です。

長期的には別の対策を考える :

  • 反動形成は、長期的に無意識に続けると、いろいろな悪影響が目立ってきます。他の対策で置き換えていくことを検討します。

まとめ

反動形成は、短期的には有効な防衛機制ですが、長期的には様々な悪影響が出る可能性があります。

意識的に使い、必要な時のみ用いることが基本です。

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