ペットとのお別れはとても辛いですが、いずれ必ずやってくるものです。
ペット達の寿命は人間よりも短いためペットロスは避けようがないともいえます。
自分の親や親族との死別よりもペットロスのほうが辛いと感じる方も多いようで、ペットとお別れしてから精神的・身体的に様々な症状が現れることがあります。
症状が悪化してしまうと日常生活や仕事に悪影響を及ぼすことがあるため、どんな症状が現れやすいのか?ペットロスから立ち直るにはどう対処すればいいのか?をあらかじめ知っておくことが大切です。
この記事では、ペットロスやペットロス症候群、その対処法などをお伝えしていきます。

このところ、わたしの友人が飼っているペットちゃんが亡くなってしまったとか重い病気に罹ってしまったというお話を耳にすることが多いです。
どんな言葉をかけてあげればいいのか…わたしもとても悩みました。
わたし自身も2匹のワンちゃんとお別れしています。
ダッチももう12歳のため、今一度ペットロスについて考えてみようと思います。


ペットロスとペットロス症候群
日本医師会ではペットロスとペットロス症候群をそれぞれ区別しています。
ペットロス : ペットを喪うこと(飼い主自身で遺棄することも含む)、「飼い主という役割」の喪失
ペットロス症候群 : ペットを喪うダメージによる精神的・身体的不調
ペットとのお別れの場合であっても、人とのお別れと同じように「悲嘆のモデル」の過程を辿りながら気持ちなどの整理をつけていくということがわかっています。(辿る順序には個人差があります。全ての過程を体験するともかぎりません。)
そして実際にまだ離れ離れになっていない状態であっても、ペットの重い病気等でご家族が予期的に離れることを自覚した時点で少しずつ喪失感を味わい始めます。
つまり、ペットとのお別れを飼い主が意識した時点で少しずつペットロス症候群が始まる場合があるのです。


ペットロスの種類
ペットとのお別れは死別することだけではありません。今まで飼っていたペットを他の飼い主に譲渡することも「生別」といいまして、ペットロス症候群の原因となることがあります。



わたしは以前、事実婚をしておりまして当時のパートナーと3匹のワンちゃんを飼っていました。
あるときパートナーと関係を解消することになりまして、2匹はパートナーが、1匹(ダッチ)をわたしが引き取りました。
2匹とは「生別」したことになります。


ペットロス症候群とは?
ペットロス症候群とは、長い間一緒に過ごしてきたペットを失うことによって引き起こされる精神的・身体的不調のことを指します。
ペットは家族同様の存在であり、その別れは非常に辛いものです。
ペットロス症候群は、ペットを失った後に感じる深い悲しみや喪失感から始まり、不安や不眠、抑うつ症状などが現れることがあります。
ペットロス症候群の症状
ペットロス症候群の症状は多岐にわたります。以下に一部ですが主な症状を挙げます.
ペットロスによる精神的症状
- 深い悲しみや喪失感
- 不安感やパニック
- 抑うつ症状
- 孤独感
- 罪悪感や怒り
ペットロスによる身体的症状
- 不眠
- 食欲不振または過食
- 疲労感や脱力感
- 胃痛や消化不良
- 頭痛や肩こり
ペットロス症候群の対処法
ペットロス症候群を乗り越えるためには、以下のような対処法が有効です。
どんなに対処していても悲しみや怒りをゼロにすることはできませんし、無理してゼロにしようとすると逆に重症化することもあります。
そのためこちらに記載していることはご参考程度に取り入れるようにしてみてください。:
ペットの供養を行う
ペットの葬儀や供養を丁寧に行うことで、心の整理をつけることができます。
ペットが急変してから焦らなくてもいいように、あらかじめどうするのかをご家族の間で考えておきましょう。



私も今、この記事を書きながらどう供養していくのがいいのかを考えています。いずれ記事にもしていくつもりです。
悲しみや怒りを受け入れる
ペットロスを体験すると様々な感情が浮き彫りになります。(悲嘆のモデル)
ペットを失ったことに対する悲しみや怒りを否定せず、自然な感情として受け入れることが大切です。
失ってしばらくは何もする気が起きないかもしれませんがそれでもいいのです。
しっかり悲しみや怒りを感じきることで、後々のペットロス症候群の症状を軽くしてくれる場合があります。


健康的な生活を心がける
ペットを失ってしばらくは感情が揺れて、何もしたくなくなったりする方もいます。そのときは無理に動き出す必要はありません。その段階では動くことよりも休息が必要です。
ですがずっとそのままでいるとメンタルにも体調にも影響が出やすくなる場合があります。
動けるようになってきたらできる範囲でかまわないので、少しずつ健康的な食事や睡眠、軽い運動を心がけていきましょう。
軽い初期のうつ症状が出ている段階では健康的な生活を心がけるだけでも症状が改善すると言われております。
特に朝起きて数分でも日光に当たることがとても大事です。
症状が辛く起き上がるのが辛い場合は仕方ないですが、セロトニンの生成のためにもなるべく早い段階で日光を浴びることが大事です。
感情を表現する
ペットロス直後は様々な感情が浮かび上がってきます。頭の中だけでその感情を整理しようとしてもうまくいかないことがあります。
ですのでそのとき感じた内容をノートに書きなぐってみてください。そうすることで頭の中に余白ができ整理されていきます。無理に綺麗に書こうとしなくていいです。
書いたものは残しておきたければ残しておいてかまわないですし、捨てたければ思い切って捨ててください。
捨てる際にはビリビリに破ってもかまいませんし、燃やしてしまっても大丈夫です。(火の扱いには十分気をつけましょう)
また、少し感情が落ち着いてきたら家族や友人と共有することで、心の負担を軽減することができます。
家族や友達に共有することが難しいと思ったら、専門のカウンセラーなどに相談してみましょう。
カウンセリングを受ける
深い悲しみが続く場合や日常生活に支障が出る場合は、専門の医師やカウンセラーに相談することが必要です。
症状が軽い場合であればペットロス症候群に詳しい心理カウンセラー、症状が重いようであれば精神科の医師や公認心理師、臨床心理士によるより専門的な治療、薬の服用などを検討する必要があります。



個人的には初めて心理カウンセリングを受けるのであれば、公認心理師・臨床心理士のカウンセリングをおすすめします。
思い出を大切にする
ペットとの思い出を振り返り、写真を飾るなどしてペットの存在を感じることが癒しに繋がることがあります。
ペットの写真やペットが使っていたものなどを見ると辛くなる場合は無理せず放っておいてかまいません。
気持ちが落ち着いてきたら、少しずつ整理していってください。
ペットが元気なうちから少しずつまとめておくのもいいですね♪



私はこのサイトを運営しながらダッチの写真や動画をアルバムにまとめていこうと思っています。
ペットロス症候群の予防法
ペットロス症候群を予防するためには、以下のような方法があります:
ペットとの別れを意識しておく
ペットの寿命を理解し、いつか別れが来ることを意識しておくことが大切です。
ペットとの間に何かしらの後悔があるとペットロスの症状がひどくなってしまうことがあります。
ペットが元気なうちにたくさん楽しい思い出を作りましょう♪



私は今までダッチといろんなところに旅行してきました♪
今後はダッチと一緒にキャンプしに行きたいです!


ペットと離れる時間を持つ
ペットが元気なうちにペットホテルや親族・友人の家などに預ける機会を持つことをおすすめします。
ずっとペットと一緒に過ごし、ご家族もペットも離れる経験がないとペットロス症候群の症状がひどくなる場合があると言われております。
ペットが家以外の環境にすぐ慣れるための訓練にもなりますし、他のワンちゃんへの無駄吠えを減らす練習にもなります。
また災害時、場合によっては離れた場所に避難しなくてはならないこともありますがそのための訓練にもなります。



私は以前から定期的にダッチをペットホテルに預けて、自分だけでも旅行に行くようにしています。
ダッチにも私との時間だけでなく色々な環境を体験してほしいからです。
最初は私も他の場所に預けることに抵抗がありました。
ですが、私の身に万が一何かが起こって急にダッチを慣れていない場所に預けることになったら…。
そのほうがダッチは辛い思いをするかもしれないと思ったのです。
人間の親子関係でも親離れ、子離れが大事だと言われておりますが、ペットとの関係性においても同じだなと思います。
ペット以外の趣味を持つ
ペット以外にも楽しみや趣味を持つことで、ペットを失った後の喪失感を軽減することができます。



私も数年前から少しずつ探しています。
今思いついているのは「旅行」と「絵の勉強」です。
旅行は今までも大好きでした。
絵の勉強はこれからですがゆくゆくは水彩や油彩の勉強をしたいです。
サポートネットワークを作る
家族や友人、ペット仲間とのつながりを大切にし、サポートを受けられる環境を整えることが重要です



これも私の夢のひとつです。ワンちゃんの飼い主さんのネットワークを作れたらいいなぁと考えています。


まとめ
ペットロス症候群は、ペットを愛する人にとって避けられない辛い経験ですが、適切な対処法を知ることで、その悲しみを乗り越えることができます。
大切なペットとの思い出を胸に、少しずつ前向きに進んでいくことが大切です。